

今回は、非常にデリケートな厚さ0.25mmのアルミ薄板の切断加工をご依頼いただきました。 薄板加工における課題解決のプロセスをご紹介します。
素材: アルミ
板厚: 0.25mm
課題: 素材の「折れ」の修正と、加工時の「歪み・バタつき」の防止
今回の最大の難関は、支給いただいた材料の状態でした。 幅100mmの材料が折りたたまれた状態で届いたため、まずは切断の前に「板をフラットに戻す」工程が必要となりました。
0.25mmという厚みは非常に柔らかく、少しの力で余計な折れ目がついたり、伸びてしまったりします。後の切断精度に影響が出ないよう、慎重にシワやクセを取り除き、加工機に乗せられる状態まで丁寧に復元しました。
アルミの薄板は加工中の振動(バタつき)に弱く、固定が不十分だと切り口にバリが出たり、材料が巻き込まれたりする恐れがあります。
確実な固定: 板が浮き上がらないよう、専用の治具や固定方法を工夫しました。
条件の最適化: 柔らかい素材に対して、熱影響や物理的な負荷を最小限に抑えるよう、回転数や送り速度などの加工条件を細かく微調整しました。
試作ということで、まずは「形にすること」が求められましたが、材料の状態を見極めながら最適なアプローチを選択しました。 「こんな状態の材料からでも加工できるかな?」と不安な場合でも、まずは一度ご相談ください。長年の経験に基づいた技術で、最適な加工方法をご提案いたします。
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